緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

大人の階段

 大学の先輩に飲みに連れてってもらった。ゼミの先輩だ。いわゆる大学生らしいことをしていた。

 一軒目はパエリアのおいしいスペインバル。飲み放題。あまりお酒が強くないのにたくさん飲んでしまった。ライムが入っていてさっぱりしてて美味しかった。二軒目は焼き鳥屋で、三軒目は北大生がやってるバーだった。

 バーにはカラオケがあり、店には大学生らしき人しかいないので、選曲も知っている曲が多く楽しかった。と言ってもポルノグラフィティ椎名林檎湘南乃風だったが。はしゃいでマイクもないのに歌ってしまった。

 バーは賑やかだったので気が付かなかったが、帰りに一人で歩いていると、声がガラガラなことに気がついた。自分の声じゃないみたいな声が出ていた。独り言を言っているのに、自分の声じゃないみたい。思わず笑ってしまった。

 思い出すのは母親の飲み会帰りの声である。母もこんな感じだったなと。だいたい0時を過ぎた頃に帰ってきて、二次会でカラオケをした日だと思う。自分も大人に近づいてしまったのだと実感し、少し寂しくなった。まだこどもでいたいのかもしれない。