緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

恋の最後

 3日連続で彼女の夢を見た。もういっそずっと夢の中にいたい。それで彼女に会えるなら、一生寝ていたい。そうか、永眠すればいいんだ。

 街は早くもクリスマスムード一色だ。街中で楽しそうにしているカップルを見るたびに、自分たちにもあんな時期があったなあと思う。

 もう失恋した後の気持ちのようだ。4か月会えておらず、向こうからの連絡もなく、半殺しのような状態が続いている。ただただ本当に忙しくて彼氏に構う時間が全くないだけかもしれないし、愛想をつかして別れるまでの時間をただ先延ばししているだけかもしれないし、別れる理由を探しているのかもしれない。もう、我慢のコップから水があふれてしまったのかもしれない。

 今までは片思いだったから失恋と言っても大きな心情の変化はなかった。むしろ清々しさまであったかもしれない。

 でも今回は違う。両想いで、付き合っていた時期が2年もあって、いろいろな思い出がありすぎる。何かを見るたびに、関連するエピソードが思い出される。何もかもが初めてだった。札幌駅を歩いているだけで、大学構内を歩いているだけで、いろんな思い出がよみがえる。

 どこかに行きたいと思ったとき、真っ先に彼女の顔が浮かぶ。ふとした瞬間に思い出を思い出す。きれいなものをみた時に真っ先に共有したいと思う。

 そう思えるような人と出会い、付き合えたことだけで、十分幸せなことだったのだ。ただ、その幸せを知ってしまったら、それを失うことがどれだけ辛いかも知ってしまった。