緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

好きな人とセックスがしたい

 ずっと思っていることだが、自分は性欲は強いが、生身の女性としたいとは思わない。

 20歳の時、恋人と初めてセックスをした。初めは何がいいのかよくわからなかった。自分でした方が気持ちいいじゃんと思った。そのあと慣れてきて気持ちよくもなったが、求めているのは性的快楽ではないことも分かってきた。

 求めているのは安心感なのだろう。自分が愛されているという実感。受け入れられているという実感。求められているという実感。愛し合っているという実感。2つが1つになっている感覚。

 好きな人とのセックスを知ってしまった。たとえ幻想だとしても、2つの肉体が1つになって、感情ごと溶け合って、この世界には自分たちしかいないと思えて、このまま時間が止まればいいのに、朝なんかこないで一生このままでいいのに、もうこれ以上何もいらないのに、という世界を知ってしまった。愛し合っているという幻想を知ってしまった。愛し合っているかどうかなんか行為をしたからわかるわけではないのに、愛し合っているんだという根拠のない確信を持っていた。

 こんなに冷め切ったら、もうこんな感覚になることはないのだろうか。

 寂しい。悲しい。苦しい。