緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

最後の東大模試

 昨年は受験生だった。東進はセンター試験後に最後の東大模試を実施する。この土日にあったことだろう。

 この時期の私は受験勉強を楽しんでいた。「何が何でも受かってやる」というような気概はなく、「受かればいいなぁ〜」ぐらいの気持ちで勉強していたのかもしれない。センター試験の自己採点の結果はとても高いわけではないが、とても低いわけでもない、(個人的には)中途半端な結果だった。目指すには低すぎるが、諦めるには高すぎる点数だ。そのため、東大に行きたい気持ちはあるものの、受かる気がしないのだ。クラス内で頭がいいな、と思ってた子は軒並み800点を超えていて、自分の点数と見比べ、諦観した。やっぱり届かないんだって。東大はセンター試験の点数は約1/8に圧縮されるので、二次試験勝負だ! という人がいるが、あれは二次試験の点がとても取れる人の話だ。センター試験と二次試験の点数はある程度相関する。問題形式は似ていないものの、素早い情報処理能力と、学習事項を徹底的に学習し、徹底的に暗記する能力が求められる点は似ている。負けず嫌いで、とにかく点数にこだわることが求められる。(もちろん、一部の人たちは点数など気にせずとも結果が出る人もいるので、みんながみんな点数にこだわっているわけではない。)

 だから1月東大模試も楽しんで受けていた。(今、日本一の大学、東大の模試受けてる〜)と思いながら。トップを目指している感覚は楽しかった。受験なんて早く終わってしまえと思いながら、ずっと続いてくれとも思った。終わらなければ、ずっと"東大受験生"でいられるから。

 まだ20年も生きていないが、センター試験から二次試験の一ヶ月間は、「どのような環境に置かれたときに自分はどのように行動するか」が濃縮されている気がする。自分はどこかで楽観的に諦め、楽しく過ごしてしまった自分に負い目を感じる。もちろんプラスに捉えれば、ポジティブ思考でよいのだが、最後まで死にものぐるいで頑張ることは出来なかった自分に引け目を感じ、今でも言い訳の出処にしてしまうのはやめたい。