緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

一人✕こたつ

 こたつに入って、みかんを食べながら、新聞を読む。みかんの皮を向くと、皮からの汁で新聞にシミができる。日本の古き良き冬の様子を意図せず再現してしまったが、なぜかほっこりしない。

 一人だからだ。一緒にこたつに入っている人はいないので、新聞の感想を言い合うことはできないし、寒いねと言うこともできない。一人でこたつに居ることは意外と寂しい。

 一人暮らしを始めてから、「一人」と「二人以上」を分けて考えることが増えた。「死ぬときは一人」とか「人間は本来孤独」とか「他人のことは完全に理解できない」とか、こういった言葉の真実味が分かってきてしまった。だから誰かと暮らすと、面倒くさいし、暖かいのだ。