緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

農業政策と教育政策

 しょっちゅう学校の夢を見るぐらい学校が好きで、隙あらば教育の話をしている自分が春から農林水産省で農政に関する仕事をするらしい。

 「え、なんで?」と思う。自分でも思うし、周りも多分思ってる。

 説明すれば長くなる(ならない)が、教育学徒の自分は今学期、農学部の授業を受けている。同期になる先輩からおすすめの授業を聞き、農業政策や協同組合についての授業を4コマ受けている。

 農業政策ド素人が農業政策の授業を受けると、教育政策とは全く構造が異なることが分かった。

 教育政策は、極めて単純で、「より良い教育環境・教育条件」と「限られた予算」の折り合いである。

 それに対して農業政策は、市場経済、国際情勢、環境問題、気象など、あらゆるものに影響を受けている。変数の数が明らかに多いことに気がついた。もしかしたら教育政策が少ないだけかもしれないが、複雑さに驚いている。特に自分は経済的な視点が欠けているので、農業と経済の近さに驚いている。例えば、食料自給率を上げるために補助金を出すべきかどうか、は農林水産省内での異なる立場に立つ部署があり(生産者側と消費者側)、人によって考えも異なる。

 教育政策は、子どもたちのためという共通認識のもと、教育を重質させることが目的なので、省内では争わず、対立するのは教育産業の活性化をめざす経産省と公教育コストを下げたい財務省新自由主義的政策を進める政治家である。

 ポテンシャル採用によって畑違いの政策立案に携わるわけだが、前途多難な気がする。