緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

優しい嘘

 彼女は優しい嘘が付ける人間だと思う。

 相手の気持ちを汲み取れる人だし、優しい人だし、相手が求めているものが分かる人だと思う。

 だから思うのだ。嘘をついてほしくないと。

 私は嘘が付けない。だから優しい嘘にも気付けない。

 優しい嘘は優しくない。優しい嘘は甘美だが、傷が先延ばしになって大きくなるだけだ。

 私は噓をつけない。よく言えば素直。悪く言えば単純。小6の頃に塾の国語の先生から指摘されたことから何も変わっていない。また何気なく言ったことで彼女を傷つけた。

 彼女に噓をつかないでほしいというのは甘えだろうか。「僕は君を傷つけるから、君も僕を傷つけてよ」はおかしいだろうか。多分甘えだし、多分おかしい。

 嘘はつけなくていいけど、言い方には気をつけた方がいいし、相手がどう思うか考えることは必要だろう。