寝る前に、ふと布団に潜ると、「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、…」という声が聞こえた気がした。それは受験生だった頃の自分の声だった。
なぜ謝っているのかはわからない。受験生だから本来勉強しなきゃいけないのに、しなかった日かもしれない。相当な自己嫌悪をして、未来の自分に謝っていたのだ。受験に落ちたら、僕のせいです、許してください、と。
まさか受験に落ちてから一年も経ってから謝られるとは。弱い自分も受け入れなきゃいけないのに、まだ、自分よりも強い人と比べて、自分はだめな人間だと思いながら、生きている。