緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

カフェのマスター

 暗くなるのが早くなってきた。雪降り積もる冬の気配を感じながら、自転車を漕いでいた。

 南一条通を走っていると、飲食店やカフェが多い。17時過ぎなので、カフェも飲食店もガラガラである。外は暗く、中は明るいので、カフェのマスターが暇そうにしているのを見ることもできる。誰かと話したい。そんなときに暇そうにしているマスターを見たら、話したくなってしまう。

 しかし、マスターは話好きかわからないのでカフェに入るわけではない。自分がマスターだったらどうするかを想像するだけだ。私はコーヒーがそんなに好きではないし、ケチなのでお茶にそこまでお金を出せない。カフェのマスターをする想像はよくする。カフェは儲からないらしく、経営するのは現実的ではない。何か本業を作るか、兼業するしかない。教育系専門家になって、カウンセラー兼マスターとかにすれば、カフェが儲からなくてもやっていけるかな、とか、学童とか塾っぽいこともしながらママ友がお茶できるカフェもやる、とかいろいろ考えるが、多分実行はしない。人と喋るのは好きだが、いろんな人とうまくやっていく自信はない。

 暇そうなマスターと話せばよかった、と思いながら、数日前に降った雪がところどころに残る道を走る帰り道である。