緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

青春18きっぷの旅 #2-2(北上‐平泉‐一ノ関)

 北上駅で40分ほど乗り換え時間があるので、プチ観光をした。もうほとんど雪は残っていないので歩きやすい。徒歩10分ほどにある北上川と珊瑚橋を見てきた。桜の名所らしく、1~2週間後にはきれいな桜並木になるのだろうと思われる景色だった。土曜日だが閑散としていて、川の雄大さが感じられた。江戸時代には舟運で栄えたらしく、港の跡が石碑で残っていた。

 北上駅は新幹線のホームが高架であるので、かなり大きく見える。ここからは東北本線だ。東北本線はワンマン2両編成。長椅子はほぼ満席で、立つ人がいるほどだ。途中の水沢駅あたりで、「奥州水沢美城店」というコンビニの店名を見つけた。奥州水沢三城店。声に出したい店名だ。ついでに水沢美城は女性の名前らしさがある。髪の色は淡い水色で、クール系の女性だろう、と音だけで擬人化させてしまった。

 googleマップを見ていると平泉を通ることが判明。仙台観光(松島)と平泉を天秤にかけ、急遽平泉に行くことにした。何度も電車の本数と所要時間を確認し、1~2時間であれば、平泉で観光しても大丈夫だろうと判断した。旅行中の行き先変更は自分にと手は珍しいため、なかなか焦った。

 一ノ関駅の2個手前、平泉駅で降りた。観光地だけあって駅名プレートも華やかだし、駅舎もとてもきれいだ。平泉は日陰は雪が残るものの、ほとんどない。バスもないのであるいて中尊寺まで向かう。20分ぐらいだ。ついてみると、坂がかなり急で、高台に作られていることが感じられる。歳を取ってからではしんどいと思ってしまった。運動不足で7kg越えのリュックを背負いながらの二十歳にもなかなかしんどいものだった。しかし途中で見えた街の景色は綺麗で、本堂や能舞台金色堂も立派だった。

 さすがに歩きすぎでお腹もすいたので、中尊寺内のお蕎麦屋さんで、わんこそばを食べた。昨日は食費を削っているので、今日は大盤振る舞いだ。

 電車の時間を確認して、少し時間があったので、毛越寺にも行ってきた。途中の平泉文化遺産センターに寄って、平泉の勉強もしたところ、藤原清衡の数奇な人生や、それによる統治思想、街づくりの考えを知ることができた。

 毛越寺は極楽浄土として作られたそうだが、今ではほとんどの建物が消失しているため、ただのさびしい公園のように見える。それでも、歴史を学ぶとそこが奥州藤原氏の栄華の象徴であり、思想が色濃く反映された場所だということが分かった。

 また来たいと思える場所だった。