緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

青春18きっぷの旅 #2-1(秋田-横手-北上)

 18きっぷ旅の朝は早い。5時半ごろに起きて仕度をする。東横インでは無料の朝ごはんサービスがあったが、6:30からなのでしぶしぶ諦める。チェックアウトをすませ、秋田駅周辺を散歩する。もう少し時間があれば、西口の方にも行きたかったが、今回は無理だ。秋田の観光もしたかったが、徒歩圏内で行けるところはそう多くないので、仙台を満喫することにする。

 秋田は雪がうっすら残る程度である。6:17発の湯沢行に乗った。

 ほぼ始発なので乗客はほとんどいない。パンも食べられる雰囲気なので、昨日昼食用に買ったメロンパンを朝ごはんにする。

 山に入ると雪も深くなる。半分ぐらいは緑が残っている木なので北海道の殺伐とした寂しさはない。あたり一面雪景色だが、米の宣伝がされていたので水田のようだ。

 そして、いまさら青春18きっぷのよさは途中下車であることに気がつく。車でいいじゃんと言われればそれまでなのだが。電車には電車の良さがある。

 途中で高校生が乗ってきた。通学だろう。英語の課題の話をしている。おそらく進学校の生徒だろう。長文読解に時間がかかる話や、宿題が終わっていない話をしながら、ペンを走らせていた。土曜日登校お疲れさま、と思いながら大学生は非日常を楽しんでいた。

 横手駅で北上線に乗り換える。高校生たちも横手で降りていった。北上線はBOX席だった! 空いている時間のBOX席は嬉しい。首を曲げなくても車窓が見えるし、他の乗客を気にしなくて良いから。

 山でうとうとしてしまった。気がつくと秋田から岩手になっていた。岩手も初上陸である。「ほっとゆだ」というかわいらしい駅名があったが、湯田温泉峡だった。貨物列車の通過待ちで少し停車したので外の空気を吸う。山にはまだまだ雪は残り、寒々しい景色だ。

 和賀川沿いを走りながらゆられているうちに、北上駅に着いた。