緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

青春18きっぷの旅 #1‐2(木古内-奥津軽いまべつ(津軽二股)‐青森)

 木古内駅から一駅だけ新幹線に乗る。久々の新幹線だ。北海道新幹線は初である。ホームドアのあるホームから新幹線に乗る。車内は綺麗で、人はまばらだった。かなり快適である。車内誌の沢木耕太郎のエッセイを読んで、凍の作者だと知る。オプション券2400円で新幹線に乗れるなら安いのではないだろうか。なかなかいい体験である。もちろん、大人になって出張等で新幹線に乗るとただの移動手段になるのだろうが。

 青函トンネルを通る。大きな感動はない。トンネルを通っただけだから当たり前だが。ただ、車内放送で青函トンネルの説明をしていたので印象には残っている。津軽海峡の下、地下100mを通るトンネルで、全長53.85 km、日本最長のトンネルだ。50年以上前にこんな大工事をして、完成したと思うと感慨深い。そして、電車に乗っているだけで、地図を見て青森に上陸したとわかり感動する。景色は札幌と変わらず雪も残っているが、札幌より暖かい心地がした。

 15時半、青森に上陸だ。奥津軽いまべつ駅から津軽二股駅に乗り換えるのだが、青春18きっぱーと思われる人たちと遭遇し始める。津軽線に乗っているのは半数以上が青春18きっぱーだろう。圧倒的に男性が多い。男性しかいない。多くの女性は18きっぷで旅をしないのかもしれない。ちなみに、奥津軽いまべつ駅津軽二股駅の乗り換えはかなりわかりにくい、津軽二股駅は改札もない無人駅だ。けもの道を通ってホームに出る。18きっぱーがいなければ、気がつけなかっただろう。

 18きっぱーは特徴があるわけではないが、なにか似ている。雰囲気と動きだ。列車の写真を撮る、駅名プレートの写真を撮る、挙動が若干不自然(鉄道系の展示で立ち止まるなど)。服装は関係ない。無難な格好+若干の挙動不審からノーマル鉄オタは生まれるかもしれない。

 津軽線の車両はとてもおしゃれだった。内装は東京メトロで走っていてもおかしくない印象だ。BOX席とハーフBOX席(?)があり、一人旅にも優しいデザインだ。青森に入ってから植生が変わったかもしれない。

 16時。流石にお腹が空いてきた。しかし、18時過ぎに弘前駅に着くまで、まとまった時間はない。やはり駅弁を買えなかったことが痛手だ。

 蟹田駅で車両を乗り換えた。北緯41度、ローマとニューヨークを結ぶ町だそうだ。

 ボタンで扉開閉を行うタイプのワンマン運転の2両編成だ。扉開閉ボタンを自由に押せるささやかな幸福。湘南新宿ラインにもあるが、ライト点灯中のときにしか使えず、ライトが点灯することはほとんどない。

 途中長時間停車すると思ったら、貨物列車の待ち合わせだった。単線なので、すれ違うには複線化している駅ですれ違わなければいけないのだ。他の駅で下りともすれ違った。

 うとうとしながら青森駅に到着。10分ほど乗り換え時間があるので駅内コンビニでパンをゲットした。さらに駅構内でりんごジュースしか売っていない自販機を見つけた。さすが青森。全6品種のりんごジュースが売っていた。