緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

ヌードとポルノ

 図書館でたまたま、ヌード写真家の書いた新書が目に入った。興味本位で手に取り、目次を見ると「ポルトとは違うのか」という見出しを見つけた。

 どう違うのか、筆者は明確には答えていないものの、言わんとしていることは伝わった。思い出すのは、中二の冬に読んだ村上春樹の『ノルウェイの森』に出てくる、月明かりに照らされたヒロインの裸体に興奮しないシーンだ。中二の自分はなぜ興奮しないのか分からず、妙に記憶に残っている。

 しかし、ヌード写真を見ていくと、気がついた。裸体自体に興奮はしていないのだ。むしろ身体の曲線から神秘性や美しさを感じているのだ。何を感じるか、捉え方の違いがヌードとポルノの違いかもしれない。

 私の場合、ポルノは関係性にエロを感じる気がする。その行為が行われる背景やストーリー、登場人物たちの関係性に興奮する。エロゲーも同じくである。ただエロシーンを見るより、キャラの性格や物語を知っているだけで何倍もエロくなる。

 モデルと写真家と鑑賞者が何を思っているかがヌードとポルノの違いだと言うことに気がつき、大人になった気がする。