緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

急な一人

 友達と二人旅をしていた。

 長い時間を共にした気分だった。移動の時間も長く、寝る前もよく話したので、話すことがなくなるぐらい様々なことを話した。

 そして、札幌駅で別れた。駅に降り、一人で歩いていると、寂しくて泣きそうになった。小声で「こんなに寂しかったっけ…」と一人で呟いてしまった。泣きそうになりながら、人の波に飲まれる。一人の日常に戻らなければならない。

 でも、札幌で買い物したら気が紛れた。雑貨屋さんに立ち寄って、駅ビルの地下の大食品街でタイムセールのお弁当を買って、洋服屋を見て……。ウィンドウショッピングをしながら日常に戻っていく。寂しさはこんな簡単に紛れるんだな。こうやって生きていくんだな。そんなことを思う、連休明け最初の平日の夜である。