緑風渚の引き出し

若干ひねくれた大学生が22年の人生の中で思いついたことを書き残してます。

言うだけ番長

 声優になりたい。コピーライターになりたい。YouTuberになりたい。インフルエンサーになりたい。物書きになりたい。これはすべて言ってるだけで、本当になりたいわけではない。なったらなったで大変そうだからだ。そしてそこまでしてなりたくはない。

 声優は競争率が高すぎる。その割に儲からない。コピーライターは仕事にしたら辛いだろうし、自分の才能と対峙しなくてはいけない。YouTuberは安定しない。インフルエンサーは影響力が大きくなればなるほどできることは増えるけど、ストレスも増える。物書きは、有名になれば、売れるものを意識して書かなきゃいけなくなる。

 というわけで、なりたいと言っているだけで、本当になりたいわけではないことが分かっただろう。結局は仕事に「安定」と「低ストレス」を求めているのだ。私はリスクと不安定が嫌いだ。これからの時代は苦労しそうなタイプである。VUKAの時代、不確実で不安定で複雑で曖昧になるとされる時代で安定を求めるのは愚かだが、安定を好み、望むのだろう。

エッセイから浮かぶ人物像

 穂村弘のエッセイが好きだ。出会いは、恋をしていた国語の先生から穂村弘の「もしもし、運命の人ですか」という恋愛エッセイを勧められて、手に取ったことだ。一人で読んでいて、声を出して笑った。本当に面白かった。独自の視点と独自の感性。自分もこんな面白いエッセイが書きたいと思った。

 他にもいくつか穂村さんのエッセイを読んでいくと、だんだん穂村さんが浮かび上がってくる気がした。言葉では表現しずらいけれど、弱々しくて、ふにゃふにゃしてて、でも芯があって、なぜかモテて、どこかお茶目さのある人のように感じる。もちろん、エッセイ用穂村かもしれないのだが。

 自分もこうしておもむくままにエッセイ(?)を書いているが、私のエッセイを見ず知らずの人が読んだら、私の人物像は浮かび上がるのだろうか。どう思われたいかといった世間体ガン無視、文字通り純度100%の雑記エッセイだ。見ず知らずの人にこの雑多なエッセイが連続的に読まれることはほとんどないだろうが、自分が文章だけでどう思われるのか気になる。いつかやってみたい。将来のお嫁さんとかに。(この話を友達にしたら、引かれるからやめておけと言われた。)

新聞を読む理由

 ため込んでいた新聞をゆっくり読んでいた。

 ふとなぜ新聞を読んでいるか、考えてしまった。友達には「新聞取ってて偉いね」と言われるが、読んでなければ意味がない。実際忙しいと読めておらず、ため込んでしまっている。

 今日読んでいて、新聞を読む理由が一つ思いついた。それは、「これだ!!ってものを見つけるため」だ。高校時代から教育分野に興味があったものの、これだ!というものには出会えていないかもしれない。好きなことを見つけたい。そのための情報収集だ。人生賭けて取り組みたいことが見つかれば、生きていて楽しいと思う。今は大きな目標を見失っているから、手探りで生きている。

 新聞を読むほかの理由は、お金を払って情報を得るためでもあるし、自分の興味のない情報を目にするためでもあるし、無理やりでも情報に触れる時間を確保するためでもあるし、文系なら新聞ぐらい読んでいたいという謎の自意識もある。

 ネットニュースと違って、偶然出会える情報がある。自分の興味のない分野の商法に触れることはネットでは難しい。運命の出会いを求めて、今日も新聞を読む。

陽キャとVtuber

 普段YouTubeで何を見ているのかという話になり、Vtuberのやりとりを陸上部の陽キャ寄りの友人に見せてみたことがある。郡道美玲と神田笑一と星川サラのホラーゲーム実況の切り抜き動画だ。知っている人なら字面だけで面白いと感じられる組み合わせだ。

 エロゲもVtuberも背景を知っていれば知っているほど面白くなってしまう。沼にハマっていくのだ。Vtuberに関してはライバー同士の関係性を知れば知るほど面白くなってしまう。

 こことここの関係性が"てぇてぇ"で、こういうやり取りができることが羨ましいから見てしまうのだという分析を披露していたところ、「でもこんなやり取り部活やってれば割とあるよ」と言われ、ショックを受けた。

 陰キャは大学入って部活やらないし、軽口叩ける女の先輩なんていないし、そもそも気軽に女子と話せないし、こんな関係性は手に入らないものなのだ。だからネットで偶像の関係性を見て、疑似体験して満足しているのだ。

 陽キャVtuberは交わらない気がする。そんな気がした会話だった。

怠惰な一日

 レポートから逃げながら、ドメスティックな彼女を見てしまっている。

 ありえないラブコメ過ぎて、見ていて恥ずかしくなる。けどやめられない。もどかしすぎてNetflixで1.5倍速で見てしまう。レポートを書かなきゃという焦りと、ありえないラブコメを観ることへの罪悪感。でも1.5倍速だと早すぎる間もある。

 前々から気になっていたから、見られてハッピーなのだが、やらなきゃいけないことがあるのに、なんでこんなことしてるんだろって。

 せっかくならのんびり見たいのに。恋愛要素の補給かもしれない。会いたい人に会えないし。ありえないから面白い。ありえないながらも少しのリアルがあるから面白い。結局は好みの問題なんですけど。

臆病者

 もし自分が女だったら、メンヘラおもおも彼女になれるとよく思うが、現世でもメンヘラおもおも彼氏になれてしまうと思うと、ゾッとする。メンヘラ男に需要はない。ここでいうメンヘラは、ちょっとのことで関係性に不安を覚えたり、何度も好意を確認したり、相手に依存していくことを指している。執拗に特別な関係であることを確認したがる性質にある。

 いじめられた経験があるわけではないし、裏切られた経験もないのだが、私は人間不信になることが多々ある。人間関係で不安になることが多い。

 好意の受容体が弱いのだ。だから何回も好意を確認しないとわからないし、確認したくなってしまう。一対一のコミュニケーションを好むのもこれが理由である。一対一なら、相手は自分にだけ時間を割いてくれているとわかるから安心するのだ。自分から相手への好意の大きさと、相手から自分への好意の大きさが等しくないと怖くなる。嫌われるんじゃないかって。

 自分のことが好きじゃないことも関係している。自分のことは大好きなのだが、客観的にみるとあまり好きにはなれない。自分の話ばっかりするし、思ったことすぐ言うし、言葉選ばず話すから相手傷つけるし、空気読めないし。一緒にいたいかといわれると、あまりいたくないタイプだと思う。じゃあ大人しくしてればいいのにと思うだろうが、それはそれで辛い。だから、自分に付き合ってくれる友人は本当に優しいと思う。

 ただ臆病なだけかもしれない。嫌われるのが怖いくせに、嫌われるようなことをしているから臆病ではないかもしれないけど。好意を確認したり、二人っきりで会いたがるのも、臆病なだけかもしれない。

夏の1ページ

 図書館に来ているのに、レポートが全くはかどらない。中国史の論文を少し読んでは寝て、少し読んではスマホをいじり、気が付くと小説を読んでいる。普段は読まないくせに。完全に現実逃避だ。

 幸か不幸かまだレポート提出期限に余裕があるから、集中力が持たない。彼女(girl friendではない)も図書館で勉強しているはずなので、2時間前にを送ったが返事はない。おそらく集中して勉強しているのだろう。明日明後日とテストのはずだ。

 彼女を一目見たいと思い、4階に向かう。彼女は4階がお気に入りだと言っていた。4階には女子トイレしかないのだが、トイレに行くふりをして、あたりを見回す。そう簡単には見つからないかと思って、諦めかけた時、彼女を見つけた。真面目に勉強していた。

 ひと目見ただけで喜びに溢れた。彼女の真面目な姿を見て、やる気を出すことにした。あと6つのレポートを仕上げて、早く夏休みになりたい。